看護師が養護教諭を目指すには

養護教諭は、学校で働く医療専門職であると同時に教諭でもある。
医療の専門職といっても、子供に薬を処方したり、注射したり、診断したりなどの医療行為はできない。行えるのは、急な病気やケガの応急処置だ。
その他、衛生環境の確認や換気、騒音などの点検、保健指導や担任と協力しての保健学習、健康診断の立案をはじめとする健康診断の全般的な管理、保健室を訪れる子供たちの体の病気や健康、心の悩みの相談対応なども、養護教諭の仕事だ。

公立学校の養護教諭は公務員であり、出産や育児に関する休暇がとりやすく、復帰後も家庭との両立がしやすいため、女性が長く働くには適した職業だといえる。特に看護師は共通する部分も多いので、養護教諭の資格を取得すれば、活躍の幅はさらに広がるだろう。

看護師が養護教諭の免許を取得するには、文部科学大臣が指定した養護教諭養成施設に1年以上在籍して指定の科目を修得し、卒業する必要がある。これにより、養護教諭の一種免許状を取得できる。保健師の免許も持っている場合には、文部科学大臣が指定した養護教諭養成施設に半年以上在籍して必要な単位を修得し卒業することで、養護教諭の一種免許状を取得できる。
教職員免許法の定める単位の取得によって、養護教諭の二種免許状を取得することも可能だ。

養護教諭は1校に1人のため採用試験の合格は狭き門であり、何度か受験する覚悟が必要だ。しかし、看護師を続けながら受験することで、経済的な余裕を持つことができる。
気長に挑戦し続ければ、看護経験を活かして養護教諭として活躍する道が開けるだろう。